トヨタ アルファード エンジンチェックランプ点灯修理~O2センサー~「自動車」 by くるまにあ
2020/01/16
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Contents
エンジンチェックランプ点灯!原因は02センサーのヒータ断線
車は、トヨタ自動車 アルファード 型式はMNH10W エンジンは1MZのV63000cc
メーター内のエンジンチェックランプ点灯
お客様から電話で、アルファードのメーターパネル内にあるオレンジ色のランプが点灯との修理の依頼である。
電話ですのでオレンジ色と言われてもどの警告灯がわからないので詳しく聞くと「ヘリコプターのプロペラみたいなマーク」とお話できたので、エンジンチェックランプと判断し、現在乗っていての不具合を確認すると「全く普通でわからない」
この会話だけで、排気ガス系統の修理と断定し経験上ではよくあるO2センサーと判断し入庫して頂きました。
エンジンチェックランプのマークって、エンジンの形のマークで自動車業界では当たり前で知っているマークですがお客様から見るとなんのマークがわからないのがよくあります。
エンジンチェックランプの中に「EG」とか、誰が見ても読める記号などを入れて頂くともっと会話がスムーズにいくのですが、独特なマークだけに知らない人から見るとわけのわからないマークですよね
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自動車のコンピュータチェックには欠かせない LAUNCHのX-431 Diagun
アルファードが入庫し、メーター内のエンジンチェックランプの点灯を確認後、自動車のコンピューターの診断にはかかせないOBD2テスター「LAUNCH/ランチテック」のX-431 Diagunを使用します。
私のX-341 Diagunはもう購入して5年か6年位経過をしていますが、まだまだこの年式の自動車には現役で使えます。
X-431 Diagunのデーターの書換えをすれば最新のデータの書き換えで現在の新型車にも使えます。
一番便利なところは、Bluetooth(ブルートゥース)対応ですので持ち運びが楽で、面倒な配線がなくコードレスで自動車のコンピューターのダイアグノーシス点検やモニタリングができるのが便利です。
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アルファードのエンジンコンピューターを診断
LAUNCHのX-431 DiagunをアルファードのOBD2コネクターに繋げて診断モードでどのような故障かを確認します。
下の写真を見て頂くとわかりますが、OBD2は自動車のエンジンとミッションに関しては世界共通の故障コードをもっており、このアルファードのOBD2故障コードは「P0135」の故障コードを確認
この故障コード「P0135」は、「Oxygen Sensor Heater Circuit」でO2センサーのヒーターの回路の故障を表しております。
さらにこのアルファードはV6エンジンですのでO2センサーは2個ついており、3気筒に1個のO2センサーがあり、「Bank1 Sensor」でエンジンのクランクプーリーを真正面に見た左バンクのO2センサーの異常を表しております。
「history」は今現在故障中を表しております。
現在も故障中ですのでエンジンチェックランプが点灯しているのですが、念のため故障コードを一度クリアーをし、エンジンチェックランプを消して、しばらくエンジンをかけてエンジンチェックランプの点灯と故障コードが入力されるかを確認しましたが、やはりエンジンチェックランプの点灯と故障コードが入力されたので、左バンクのO2センサーの単体点検を行います。
V6エンジンの右バンクのO2センサーなら上から点検をするのですが、左バンクのO2センサーは下からの作業となります。
エンジンを止めて下からO2センサーの4本線のカプラーを取り外しサーキットテスターで導通点検をすると断線し、間違いなくO2センサーの異常を確認しました。
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O2センサーの交換
トヨタ部品にて、このアルファードのO2センサーの値段を聞くと約20000円位する高価なものですが、どのメーカーもO2センサーはよく壊れるエンジンのセンサーのひとつなので、値段が安い外品もでております。
今回は外品のO2センサーを取り付けます。
アルファードはV6エンジンで、左バンクのO2センサーの交換は下からの作業となります。
エンジンのエキゾーストマニホールドから触媒までの間についているのがO2センサーです。
真上にはインテークマニホールドがあり工具を上に向けての取り外しは困難です。
02センサーの取り外しの工具はたくさんあり、このアルファードのV6エンジンのスペースの合わせたO2センサーの工具をチョイスします。
工具さえ決まればあとは緩めるだけですので交換はそんなに難しくはありません。
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今回は外品のO2センサーを使用したため、見た目は多少異なりますが、取り外した02センサーを見比べても見た目では異常がわかりません。
O2センサーのジルコニアでの酸素濃度のモニター系統の異常ではなく、ヒーター部分の異常ですので、これはサーキットテスターで導通点検をしないとわかりません。
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O2センサーの交換を済ませエンジンを始動し、エンジンチェックランプが消えていることを確認し、アルファードのV6エンジンのO2センサーの作業はこれで終了・・・。
ではありません。
自動車のエンジンコンピューターには過去の故障コードや今現在が正常でも過去に異常を検知すると故障コードはエンジンコンピューターに残っております。
ここでまたLAUNCHのX-341 Diagunを使用し、きっちりと過去の故障コードをクリアーします。
ここで故障コードをクリアーしないと、もしこのアルファードが次の故障の時に「P0135」の故障コードがあれば、このO2センサーを点検しないといけなくなり時間の無駄等につながります。
そしてエンジンをかけながら、02センサーの電圧などをグラフでモニタリングし異常な電圧が出ていない事を確認して、アルファード V6エンジンのO2センサー交換の作業は終了です。
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02センサーの役割とは?
O2センサーには・・・。
O2センサー部分には、ジルコニア、白金(プラチナ)などを使用しており、1個のパーツの価格どうしても高くなります
出始めの電子制御の燃料噴射システムを採用していた頃の自動車には、O2センサーだけでヒーターはついておりませんでした。
ジルコニア素子は400~°の高温でないと作動しません。
02センサーは、エンジン暖機状態で作動し、エンジンが冷えている状態では作動しません。
O2センサー内部にヒーターをつけることにより、ジルコニア素子の作動温度まであげるのが可能になりました。
この理由から、近年の自動車の各メーカーがO2センサー内部にはヒーター回路が組み込まれるようになりO2センサーのトラブルの中でも、ほとんどがこのO2センサー内部のヒーターのトラブルです。
O2センサーのヒーター回路にも自動車のエンジンコンピューターはモニタしており、その回路に異常を検知するとエンジンチェックランプが点灯するようになりました。
O2センサーの役割とは・・・。
自動車の場合、ガソリンと空気が燃焼して、完全燃焼すると水と二酸化炭素が発生します。
しかし、ガソリンの量に対して空気の量が異なると水と二酸化炭素以外にいろんな有害物質が発生してきます。
O2センサーは排気ガス内にある空気の中に含まれている酸素(O2)の濃度に対して反応がでてくるセンサーです。
ほぼ1秒ごとに、エンジンコントロールユニット(ECU)に信号を送ります
理想空燃費と言われる空気とガソリンの比率が1対14.7に近ずけるように常時エンジンコンピューターに信号を送り、コントロールしています。
02センサーが故障するとエンジンコンピュータには正しい信号が送られず、燃焼状況が把握できず、
「セーブモード」や「フェイルモード」呼ばれる、ある一定の燃料噴射量や点火時期に固定し、燃料増量状態になりメーター内にある「エンジンチェック」のランプが点灯します。
O2センサーが壊れたまま自動車を使用していると、「燃費が悪くなる。」、「アイドリング不調」、「マフラーのススが多くなる。」、「プラグがかぶり気味になる。」、「触媒が破損する。」などの症状が出る場合があります。
最近のクルマには触媒の上流側と下流側にO₂センサーが付いているクルマがあります。
これは自動車のエンジンコンピューターは、触媒の浄化率までモニターしているのです。
車のエンジン等によりますが、V6エンジン等には4個もO2センサーがついている自動車もあります。
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