トヨタ ボクシー煌(ZRR70W)発進時にショック!~コンピュータプログラム書換え~「自動車」

      2017/01/12

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

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発進時にショック!処置方法はエンジンコンピューターのプログラムの書換

車は、トヨタ ボクシー煌 型式はZRR70W エンジンは3ZRの2000cc直列4気筒エンジンです。

信号待ちからの発進時にショックを感じる。

お客様からのご依頼で、信号が赤色になり止まり信号が青色になってから発進しようとすると変速ショックの様なものを感じると修理の依頼がありました。

車を預かり試運転をし、まだエンジンの水温の温度が低い為か症状はでない。

このボクシーは水温計がないため水温がわからない。

メーターパネルの警告灯にある青色の水温計マークが消えてからのことである。

信号が赤色になり停車し、信号が青色になったので発進しようとすると「ゴンっ!」とショックが感じられた。

横に乗ってもらいこの症状で間違いないかを確認してもらいました。

このZRR70Wのボクシーの変速システムは従来のAT方式ではなくCVT制御ですので通常は変速ショックなんて感じられないものの、停車状態から発進するとほぼ毎回「ゴンッ!」と変速ショックの様な症状がでている。

走行距離を確認すると、まだ5万キロ代。

車を見てもCVTオイルの交換履歴を表すの様なステッカーも貼っていない。

お客様にCVTオイルを今までに交換されたことを確認しましたが、中古車で購入しているため以前の状態はわからないまま、お客様はCVTオイルを交換していないとの事。

従来のAT変速機構ならばボンネットを開けて、オイルレベルゲージがありオイルの量や汚れ具合が簡単に確認できたものの、今の車にはオイルレベルゲージがないためすぐには確認できません。

CVTオイルの量がもし少なければショックも発生する可能性もあるので、ここは基本に戻りできるところから確認する事にしました。

 

自動車のコンピュータチェックには欠かせない LAUNCHのX-431 Diagun

X431

(写真をクリックで大きな画像をご覧になれます。)

まずは電気系統に異常がないかを確認するため、以前のO2センサーの故障に使用したトヨタ アルファードにも使用したOBD2テスター「LAUNCH/ランチテック」のX-431 Diagunで確認することにします。

ボクシーのOBD2コネクタに刺してエンジンコンピューターの診断をしましたが、これはすべて正常なコードでエンジンコンピューター内には電気的な故障を感じられませんでした。

試運転を行った後ですのでCVTオイルの温度も上昇しているのでCVTオイルの量と汚れ具合を見る事にします。

CVTの油音を調べるのにも、この「LAUNCH/ランチテック」のX-431 DiagunでCVTオイルの油音も確認できます。

確かトヨタ車なら、OBD2コネクターのTC-CG端子を短絡してシフトレバーをPレンジからBレンジまで下げて、CVT油音チェックする油温検出モードでの油音測定ができたはずなのですが、この「LAUNCH/ランチテック」のX-431 Diagunですとアナログ式にCVTオイルの油温を測定する事が出来ます。

もし、これができなくても、きっちりとCVTオイルの油温がはかれる温度計があれば問題ありません。

CVTオイルの量を測定する時の油音は35度から45度になります。

話に戻りますが、このボクシーのCVTの油量と汚れ具合を確認します。

CVTの油温を。「LAUNCH/ランチテック」のX-431 Diagunで測定すると38度で油糧測定する温度ですが40度くらいまで油温を上げたいのでしばらくエンジンをかけます。

40度付近になると、オーバーフロープラグを緩めてみると細長くCVTオイルがでてきたのでCVTオイルの油量は問題ありません。

流れ出たCVTオイルの汚れ具合を確認すると、まだこのボクシーのCVTオイルの交換はされていない為か汚れておりましたが、この汚れ具合でショックがでるとは感じられないので、CVTオイルの汚れ具合と油量に関しては問題なさそうです。

CVTオイルに問題がないとすると、CVT本体か制御系統の不具合に絞れます。

 

CVT本体及び制御系統の診断

私たちの自動車の修理に関しては消去方法ですので疑わしいところから点検します。

通常走行ができるCVTですので、CVT本体の中にあるバルブブロック系統の故障か制御系統の故障と断定ができます。

しかし、CVT本体の交換となるとかなりの高額修理になりますのでトヨタの自動車整備をしている友人にこのチェック内容を伝える事にします。

すると、トヨタ自動車から、このボクシー(ZRR70W)のエンジンプログラムの書き換えがでている事がわかりました。

このZRR70系統のボクシーやノアのCVTの車両にはよくある症状みたいです。

お客様には、今回はサービス対策でもないのと、新車からの保証期間が過ぎているためお客様の有償修理となります。

と、伝えると金額も大きくない事から了解が得ました。

エンジンコンピューターの書換えとなるため、エンジンコンピューターの初期化になり今までの学習値のキャンセルとなるので、エンジンのアイドリング数もかわる事から同時にエンジンのスロットルバルブの清掃もすることになります。

大きなエンジンコンピューターの学習は、運転しているとすぐに学習しますが細かな学習に関しては2日位かかるそうです。

 

エンジンコンピューターのプログラム書換後

トヨタ自動車で、ボクシーのエンジンコンピューターの書換え後に走行してみましたが、あの嫌な発進時のショックはなくなりました、

トヨタ自動車によると、ボクシーは燃費をよくするためにアイドリング回転数を低く設定しており、そのためにクリープ現象が弱くて発進時にアクセルの踏む量が大きくなることにより、急加速の状態となり振動の様なショックが出やすいそうです。

エンジンコンピューターの書換え後は、アイドリング回転数を変更しショックを緩和するのですが個体差があり改善しない場合もあるそうですが8割くらいは改善できているそうです。

もし、エンジンコンピュータのプログラム書換え後に振動の様なショックがあっても走行には問題無いのでクレーム扱いにはならない様ですのでご注意ください。

エンジンコンピューターのプログラム書換え後でも、まだショックがあるようでしたらアクセルをゆっくりと踏みなさい。って、事のようです。

アクセルの踏み方により燃費も良くなりますので試してみる価値はありそうです。

これは、近年のエコカーブームが生み出した反面のトラブルの様な気もしますが・・・。

 

関連

私のブログ記事になりますが、

トヨタ車に関する記事はこちらにあります。

自動車のメンテナンスに関する記事はこちらにあります。

 

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