スズキ/ワゴンR(MH21S)~ホーンが鳴り続ける修理~原因は純正セキュリティー「自動車」
2017/01/12
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Contents
スズキ ワゴンR(MH21S) ホーンが鳴り続ける修理
車はスズキ自動車のワゴンR 型式はMH21S エンジンはタイミングチェーン方式のアルミエンジンK6Aです。
エンジンオイル交換にて来店
エンジンオイル交換に来て頂いたお客様がエンジンオイル交換後にお話をしていると、いつも朝方でたまにホーンがずっと鳴り続ける事がある。との事。
エンジンをかけてほんの少しでホーンが鳴りやむらしいのですが朝の出勤時など時間的な余裕もなければ近所に迷惑かかるので修理依頼されました。
症状再現及び確認
エンジンオイル交換前からエンジンオイル交換後まではホーンが鳴り続ける症状がまったくでていないので、振動等でホーンスイッチの接点がつくのかと思いまずハンドル廻りを点検してみたが異常はなさそうである。
下にリンクをつけましたが、私の過去の記事でもありましたが、純正エアバッグの中にあるホーンスイッチの接点が近すぎてホーンが鳴ってしまうような感じでもない。
スズキ/ワゴンR(MC21S)K6A ~ホーンが鳴りやまない修理~「自動車」
純正ホーンが鳴り続ける修理はそんなに聞いたこともないので、もっと詳しくお客様のお話を聞く事にしました。
お客様に、ホーンが鳴りやまなくなる時のように朝に車に乗るところから手順を再現をしてもらい、どのタイミングでなるのかを再現してもらいました。
そしてそのお客様の言ってる事をメモしていくと10個の手順を教えて頂きました。
■1車までたどり着く。 ■2鍵でドアを開ける。 ■3ドアを開ける。 ■4ドアを開けて荷物を積み込む。 ■5ここでホーンが鳴り続ける。(たまにならない時もある) ■6ホーンの鳴り続ける中ドアを閉める。 ■7エンジンをかける。 ■8エンジンがかかる。 ■9ホーンが鳴りやむ。 ■10なにもなかった様に発進する。 |
どうやらこの中の手順の中でどこかヒントがある!と思いました。
ホーンが鳴る続ける症状だから朝一番の必要性がないとは思うものの念のために1日車を預かる事にしお客様に代車を出して、朝一番でこの手順を行う事にしました。
「くるまにあ」では代車は無料ですが空いていればすぐに貸し出し可能ですが、基本は予約制ですので事前にご連絡ください。
次の日に症状を再現
次の日の朝一番にワゴンRのホーンが鳴り続けるかをチェックしてみます。
しかし、上の手順どうりにしてもホーンが鳴り続ける事がありませんでした。
何回か試してみたけれどやはり症状はあらわれない。
お客様に電話で症状がでなかった事を伝えると車を預ける時間は気にならないので修理を続けてほしいとの事になりました。
もう一度電話で手順の確認をしているとひとつ新しい症状をありました。
ホーンの音が「ピーーーーー!」という連続音ではなく、いつも純正のホーンが「ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!」を断続的に鳴るという。
「これで原因がわかりました!」
しかし、ひとつだけ不思議なのは、エンジンオイル交換できて頂いた時はブランクキーで来ていたのですが、確か「くるまにあ」で販売したワゴンRなのでキーレスリモコン付の鍵の有無を聞くと、旦那さまがブランクキーでワゴンRを使用して、奥様がキーレスリモコンでワゴンRを使用しているようです。
「これですべての原因がわかりました!」
電話で原因が間違いなくわかりましたので、旦那様と奥様が一緒で旦那様専用のブランクキーはこちらにありますので、奥様専用のキーレスリモコン付の鍵を持ってきてもらうようにしました。
ワゴンRのお客様が旦那様と奥様で車を引取に来られたので症状を再現してみました。
ホーンが鳴り続ける症状
旦那様と奥様が来店し、いつもホーンが鳴り続けるのが旦那様のみで奥様自身はホーンなどなりつづけた事がないとのこと。
これで二人に再現の手順をしてもらいました。
奥様の手順
■1車に近づきキーレスリモコンでドアのロックを開ける。 ■2ドアを閉めてエンジンをかける。 ■3その後帰ってきてドアを開ける。 ■4キーレスリモコンでドアのロックをする。 旦那様の手順 ■5車に近づきブランクキーでドアのロックを開ける ■6ドアを開ける ■6しばらくするとホーンが鳴り続ける ■6エンジンをかけてホーンが鳴りやむ |
これで言われていた症状がでました。
純正のホーンも「ピッ!ピッ!ピッ!・・・・!」と鳴り続けて言われて居た症状がでました。
これは故障ではなく、今回のホーンの断続的に鳴り続ける修理の原因は、スズキのワゴンRで標準で組まれている「純正セキュリティー機能が働いた」事だったのです。
結構、長年使用しているとキーレスリモコン付のプラスチック部分がよくわれてきます。
スズキ純正で購入すると結構な金額がいりますが、低価格の予算で外品がでておりますので、中身を入れ替えて鍵を切ってもらうと意外と安くなおる場合もあります。
純正セキュリティーの働く条件
今回の様にたまたま二人で車のカギを持つことにより純正セキュリティー機能が働いた訳であります。
純正セキュリティー機能の働く条件
キーレスリモコンでドアの鍵をロックすると、次に車を運転するときに、キーレスリモコンでドアのロックをあけると純正セキュリティー機能は解除されるのですが、今回はキーレスリモコンでドアのロックをし、ブランクキーでドアのロックを解除する事により、車の純正セキュルティーコンピューターはキーレスリモコンでドアのロックを開けないで、何かの機械的な事でドアを開けられた!と、感知し純正セキュリティーコンピューターは「異常」と判断して純正ホーンを断続的に慣らし、車のオーナーさんは廻りの方に危険を知らせているのです。
今回、ブランクキーでドアのロックを開けていた旦那様が、ワゴンRの純正セキュリティーコンピューターは不審者と感知したのである。
対策とすてはいくつかありますが、一つのキーレスリモコンキーを2人で使う事や、金額はかかりますがキーレスリモコンキーをもう一つ増やして、そのキーーコードを純正セキュリティーコンピューターに登録をする事で今回の様な事は起こらなくなる事を説明し、無事にホーンが鳴り続ける修理の故障診断は終了し、ワゴンRは納車されました。
まとめ
最近の車のほとんどがキーフリーシステムのスマートキーが主流になっております。
そして純正セキュリティー機能も標準化されております。
もし身近の車で「ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!・・・!」と断続的にホーンが鳴っているとその車になにかしらの異常が起きております。
スーパーやホームセンターでもたまに見かけますが、車を降りる時にはキーレスリモコンやスマートキーでドアをロックし、荷物を抱えたまま鍵で機械的にドアをあけてホーンが鳴り続けている車もよく見かけます。
その時は焦らずに、キーレスリモコンやスマートキーのボタンを押すかエンジンをかけて頂くと純正ケキュリティーの異常は解除されホーンは鳴らなくなります。
あと、自動車修理で重要なのは「症状の確認」しないと間違えて違う箇所を修理してしまう事や可能性のある部品の修理や交換となってしまいお客様には金額的なコストがあがる可能性があります。
できるだけピンポイントで故障個所を見つる事が大事なのですが、この「ホーンが鳴り続ける修理」でもたまにしかならないとなると、コスト的にかなりやっかいな修理となります。
リンク
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