スズキ F6Aエンジン~お手軽で格安各リミッターカット~「自動車」
2017/01/12
この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。
Contents
お手軽に安くスピードリミッタとブーストリミッタの解除方法
スズキのF6Aエンジンのお話をしてきましたが、スズキのF6Aエンジンのスピードリミッターとブーストリミッタのお話をしたいと思います。
これは、旧規格のF6Aのツインカムターボエンジン搭載のアルトワークスでお話させていただきます。
参考にしていただくのは構いませんがすべて自己責任にて参考にしてください。
(画像をクリックで大きな画像をご覧になれます。)
リミッターとは?
リミッターとは制限装置である。
自動車のエンジンは、ある許容量を超えてしまうと破損等のおそれもでてくるのでどんなにすごいテクニックのドライバーが運転しても自動車はそれ以上の事を作動しなくなるように制限をかけております。
自動車には大きく分けてリミッターは3つあります。
スピードリミッター、ブーストリミッタ、レブリミッターです。
スピードリミッター
スズキの軽自動車の場合、スピードの制限速度が140km/hとなっており、それ以上のスピードはエンジンの馬力やトルクがあってもエンジンコンピューターがある一定の許容量を超えると(140km/hに達すると)それ以上でスピードがなくなるように制限をかけるなっております。
スズキに限らず軽自動車の純正スピードメータもデジタル式のメーターを除きアナログメーターですと140kmhまでしかありません。
ここ最近の国産車の普通車を除き、国産の普通車の場合ですと180km/hまでとなっております。
ブーストリミッター
これはターボエンジンやスーパーチャージャーエンジンの過給機付エンジンの自動車に装備されております。
タービンやスーパチャージャーの様な過給機の、ある一定の過給圧力以上を検知するとエンジンの破損につながるので、設定された一定以上の加給圧を上がらないようにエンジンを保護しております。
レブリミッター
レブリミッターとはエンジン回転数の制限装置です。
電子装置噴射装置の自動車に装備されております。
どのメーカーもエンジンの最高回転数は決められております。
エンジン回転計(タコメーター)が装備されている自動車ならメーターの最高回転数のところに赤く印がついております。
その回転数をレッドゾーンと呼び、それ以上のエンジン回転数を回らないように制限をかけております。
レブリミッターを解除した車で、ドリフト走行の時によくレッドゾーンを回ってしまうことはよく見かけるので、このレブリミッターは設定しておいた方が良いと思います。
(画像をクリックで大きな画像をご覧になれます。)
各リミッターの解除方法
スピードリミッター、ブーストリミッター、レブリミッターの解除方法はエンジンコンオユーターのデーターを書き換える事で任意にその数値を変更する事が出来ます。
コンピューターチューンやROMチューンと呼ばれるものです。
これが一番安全で的確な方法ではありますが、コスト面では大きくかかってしまします。
しかし、スズキのF6Aツインカムターボエンジン搭載のアルトワークスですと、エンジンコンピューターの書換えをしなくても、お手軽で格安でスピードリミッターとブーストリミッターの解除ができてしまうのです。
スピードリミッター解除方法
配線図を見る限りスズキ車なら全般と思われますが、私はツインカムエンジンのアルトワークスとシングルカムエンジンのアルトワークスやセルボ、ワゴンR、ジムニーで試してみました。
スピードリミッター解除方法1
エンジンコンピューターの配線図をみると車速センサーの入力があります。
スピードメーターは機械式のワイヤー式のスピードメーターでも、スピードメーターから電気信号となってエンジンコンピューターに信号が送られております。
エンジンコンピューターの車速センサーの入力を断線してしまえば良いのです。
するとエンジンコンピューターは車速0km/hと感知し、スピードリミッターは作動しなくなるのです。
ただ、この方法では副作用もあり、エンジンコンピュータはずっと車速0km/hと監視してしまうのでアイドリング回転数が少し上がってしまいます。
スピードリミッター解除方法2
スピードメーターから電気信号となりエンジンコンピューターに車速の信号を送られるのですから、スピードメーターで細工をし、エンジンコンピューターに疑似信号をいれスピードリミッターを解除する方法です。
これは手間は少しかかりますが副作用が少ないです。
純正のスピードメーターを取り外し、さらに分解しスピードメーター部分を取り出し、スピードメーターのワイヤーの刺さる位置のそばにスピードセンサーがついております。
そのスピードセンサーをメーターから取り外して振動防止様のゴム部分を切り落としまうとスピードセンサーがむき出しになります。
そのスピードセンサーをスピードメータの反対側に曲げるだけです。
スピードセンサーを曲げ終わるとあとはスピードセンサーをスピードメーターに組み付けてメータパネルを車両に取り付けて終了です。
スピードリミッター解除方法3(レブリミッター含む)
(画像をクリックで大きな画像をご覧になれます。)
この方法はスピードリミッターだけではなく、レブリミッターまでも解除してしまいます。
スズキのエンジン(F6A)は3気筒エンジンで、燃料を噴射するインジェクターもエンジンの気筒分の3つあります。
F6Aエンジンの燃料噴射タイプは、各気筒のベストな燃料噴射時期のタイミングにあわせたs-ケンシャル噴射方式ではなく、3気筒とも同じタイミングで燃料を噴射する同時噴射タイプです。
エンジンコンピューターのインジェクターの出力は2つあります。
エンジンをフロント方向から見て、1気筒の1ンジェクタ出力、2気筒、3気筒のインジェクター出力に分かれております。
各リミッターが作動してエンジンコンピュータが判断し、そのリミッター制御の制限をかける時に1気筒目の噴射の出力の回数を変化させてリミッターが作動します。
これは、燃料の出力は完全0にするのではなく噴射回数や噴射時間を変えエンジンコンピューターがエンジン内部の燃料の量を調整しているのです。
それでは解除方法ですが、2種類のインジェクターの噴射ラインのうち、1気筒用のインジェクター噴射ラインと2気筒、3気筒用のインジェクター噴射ラインをつなげるだけです。
車両の本体ハーネスの改造をするのが嫌な方は、エンジンコンピューターのケースのふたをはずしてエンジンコンピューターのコネクター側でつなげても同じことです。
この方法ですと、1気筒用のインジェクター噴射ラインが、各リミッターが作動したことによりにより、2気筒、3気筒のインジェクター噴射ラインの電圧に負荷がかかる。
って言う方もおられますが、それが気になるようでしたら1気筒用のインジェクター噴射ラインにリレーとダイオード、そして抵抗をかませれば問題ありません。
しかし、私もアルトワークス、セルボ、ワゴンRなどこの方法で、スピードリミッターとレブリミッターを解除してきましたがリレーなどは使用しておらず、1台もトラブルもありませんでした。
サーキット走行をしない限り何十分もスピードリミッターやレブリミッターを作動する事もないとおもいます。
それにサーキット走行を前提にするかたは、このお手軽方法のリミッター解除ではなくコンピューターを書き換えたROMチューンや、サブコンピューターを使用している方がほとんどです。
(画像をクリックで大きな画像をご覧になれます。)
ブーストリミッター解除方法
これはターボエンジンやスーパーチャージャーエンジンの過給機付エンジンの自動車に装備されておりますが、今回はスズキ アルトワークスでのお話ですのでターボエンジンを例にお話をします。
スズキのF6Aのノーマルエンジンのターボの加給圧は幅はありますが0.6kg/cm3付近です。
ごくたまに0.8kg/cm3付近まであがってるのも見かけます。
そして、加給圧もそうですが純正の吸入空気圧を測定しているセンサー自体が1.0kg/cm3までしか測定できません。
1.0kg/cm3でセンサーの電圧がMAXまで上がり切ってしまうからです。
これは言い換えれば1.0kg/cm3まで吸入吸気圧まで純正のエンジンコンピューターは走行できるROMデータがあるって事に思えますが、この詳細はわかりません。
1.0kg/cm3以上のブーストアップや、タービンのアクチュエーターやウエストゲートバルブ、もしくはその配管に損傷を起こしていたらエンジンコンピューターは危険を察知し、エンジンコンピューターはVSVバルブに信号を送って、ブローオフバルブを交わして加給圧をエンジンに送らずタービン手前に逃がしております。
これをお読みになればブーストリミッターの解除がわかるかと思います。
加給圧をブローオフバルブに逃がさないようにVSVバルブを作動させないようにするのです。
ここで間違えて外品タイプの強化ブローオフバルブに変えたから大丈夫!って方がおられたのですが、これはブローオフバルブの通常作動がしていればブーストリミッターの解除にはなっておりません。
私の場合は、毎回このVSVバルブを外してしまいます。
これはエンジンコンピューターの出力ラインですので外してしまっても、チェックランプの点灯や、エンジンコンピューターにダイアグノーシスによる故障コードもはいりません。
レブリミッターの解除方法
エンジン回転の高回転数を制御するものですが、解除方法につきましては、「スピードリミッター解除方法3(レブリミッター含む)」と同じやりかたになります。
まとめ
スズキのF6Aエンジンのスピードリミッターやレブリミッター、そしてブーストリミッターのお手軽で格安な解除方式をお話してきました。
本来でエンジンコンピューターのデーター書換えによるROMチューンではリミッターの解除といっておりますが、データーの設定の方法次第ではリミッターの上限をあげるだけで、制限をつける事も可能です。
お手軽で格安の方法では本当の解除で、自動車の限界点をこえれば壊れてしまいます。
メーカーは自動車の保護のためにつけている各リミッター制御を任意で解除する事により自動車に負担がかかってきます。
最悪なケースではエンジンブロー等の故障だけではなく事故にもつがなる可能性がございます。
他のメーカーでも使えるかわかりませんが、この作業によるリミッター解除につきましてはすべて自己責任で行ってください。
関連
スズキの自動車(F6A K6A問わず)の車両に関するブログ一覧